プノンペン観光BOOK|序文公開

こんにちは、

もたろーです。^^

 

1ヶ月ほど前に発売した「プノンペン観光BOOK」ですが、コツコツと売れています。作家の立場としては、一度にドーンと売上が立つよりも、観光本の出版でもあるので、コツコツと長く売れ続けるのが嬉しいです。

 

今日は、まだご購入されていない方のために、特別に序文を公開しようと思います。

 

プノンペンという街

 カンボジアの首都、プノンペン。ここはカンボジア全人口の10%以上が住む都市であり、国全体GDPの60%以上を生み出す都市である。有名なアンコールワットのあるシュムリアップが観光の街だとすれば、ここプノンペンはビジネスの街だ。街を歩けば、大型ショッピングモールや外国人向けのコンドミニアムの建設をいたる所で見かけることができ、レクサスを始めとする高級車も街中を多く走っている。経済成長率は7%を超えており、まさにこれから急速に経済発展していく様子がわかる。

一方、「プノンペンはバンコクの10年前だ」と言われるだけあって、まだまだ貧困の面影は残る。街中の大きな交差点周辺には物乞いがふらつき、ひったくりやスリなどの犯罪もよく耳にする。ゴミやほこりが多いため、街並みは決して綺麗とは言えないし、場所によっては悪臭もひどい。

プノンペンは物事の「極端さ」が際立つ街だ。富裕層や政府関係者が1万円以上する夕食を高級レストランで日々楽しんでいる一方で、一般市民は一食100円のランチを食べている。月収が2万円程度の若者が、なぜか最新型のiPhoneを持っている。30代で掛け算ができない人がたくさんいるかと思えば、20代で3ヶ国語を操る人も少なくない。全てが均質化されている日本と比べると、この街のあまりの極端さに驚くだろう。
百聞は一見にしかずだ。テレビで放送されるカンボジアも、ネット上に溢れる情報も、カンボジアのリアルを映し出してはいない。なぜならば、この街の変化のスピードが速すぎるからだ。街のいたるところで常に工事が行われ、新しい道路や陸橋ができ、ビルが建ち、飲食店の入れ替えは激しい。一年も経てば、別世界だ。日本にはないスピード感である。

光と闇が混じり合い、その格差の狭間で生きる人々。急速な勢いで拡大する街プノンペン。政府はオモテでは中国にべったりだが、ウラでは中国と距離をとる動きも出てきている。二年後には選挙も控えており、政権交代によるクーデターのリスクも指摘されている。カンボジアが今後どうなるのかは、誰も予測がつかない。

カンボジアはタイ、ベトナム、ラオスの中間に位置する大メコン圏の地理的要所である。首都プノンペンは、大メコン経済圏の一翼を担う一大都市となることができるのだろうか。それとも、不安定な成長基盤の上に立つ、ただの砂上の楼閣になってしまうのだろうか。それはまだ、誰にもわからない。いずれにせよ、今が大きな変化の時であることは間違いない。内戦と貧困のイメージから脱却し、カンボジアは今、新しい時代へと突入しつつある。

 

 

では!

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